かがやきキャンプ | ||||
撮影:谷川ヒロシ/トロロスタジオ |
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◇date 2021/06 ◇所在 岐阜県岐南町 ◇設計 パトラック/安宅研太郎+3916/池田聖太 ◇構造 木下洋介構造計画/木下洋介、上村 絋一 ◇設備(実施設計) ビームス・デザイン・コンサルタント/竹内大生 ◇外構 プランタゴ/田瀬理夫 |
◇施工 雛屋建築社/林孝慶、石田絵利奈 |
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「かがやきキャンプ」は重症心身障害児・医療的ケア児(0〜6歳)のための医療型特定短期入所(日中の保育)、メディカルフィットネス、医療型短期入所(夜間に泊まれる)を行う施設である。敷地は在宅医療専門のクリニックである「かがやきロッジ」に隣接している。 小児の在宅医療を成人の在宅医が担うことは、小児から成人医療への移行ギャップがなくなり、在宅で関係づくりをしながら、施設への通所、お泊りへ、無理なく移行することができる。またスタッフ運営に弾力を持たせることができるなどの新たな視点で、施主は通所施設を開設するに至った。 重度の心身障害をもつ子供でも、幼いうちに適切な刺激(音や光、運動、リハビリなど)を与えることで、従来の想定より様々な能力が獲得され、成長していくことが分かっており、この施設でもさまざまな器具やデジリハなどを組み合わせた活動を想定している。 そのことを踏まえ、建築はバギーに乗った子供が天井を見上げながら移動する中で、空間の明るさや広がりが絶えず変化するよう、天井に起伏を持たせ、ぐるぐると回れるような回遊性のあるプランとし、空間が貢献できる「刺激」の在り方を模索した。またプールも併設し、浮力で重力から解放されながら、壁面に映るインタラクティブな映像(体を動かしたり、壁面を触ったりすると映像が動き出す)による、世界初のデジリハのできるプールも実現している。2階には、3つの宿泊のできる部屋をつくり、静かに時間を過ごせる1人部屋、親とはじめてのお泊りにチャレンジする、畳のある2人部屋、複数の子どもが一緒に宿泊する3人部屋と、それぞれに特徴のある宿泊室としている。 この施設は、0~100歳まで、障害や病があってもなくても安心して暮らせる地域を実現していくクリニックのビジョンにとって、大きな役割を果たすだろう。 |
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