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◇date

2002/05

設計/SLL(安宅研太郎+谷川寛)

アートベンチング優秀賞/

タウンアート賞

「カップルが公園にやってきた。ふたりは公園の中に、やわらかな光りにつつまれたふたつのイスを見つけてそこへ腰かけた。すると、うたた寝をしていた老婆の座るイスのうえに大きな雲の切れ間ができて、射込んだ日ざしがそのイスをつつみこんだ。老婆は面倒臭そうにその席を後にし、遠く読書をしていた学生の手許を照らす日が陰りをみせた。」

誰かの行為が別の誰かの環境を変化させる。それがまた行為を誘発し、また別の誰かの環境に変化が起きる…かもしれない。そんな人を介したチェーンリアクション的な光の場をここでは作ろうとした。

椅子がたくさんぶら下がっている
気に入った椅子を引き降ろそう。

すると…

イスについたワイヤーが引っ張られて、その先に結び付けられたネットを引っ張りあげることでピンポン球が崩れ落ち、ポッカリとトップライトが出現する。

透過膜を通して柔らかな日光がその下にいる椅子をつつみこむ。
トップライトの実験
ネットの上にピンポン球(ここではスチロール球)がのっている状態 ワイヤーが引っ張られるとネットが円錐状に持ち上がり、そのまわりにあるピンポン球が崩れ落ちることでぽっかりトップライトが出現する 複数のトップライトが出現した状態。
イスについたワイヤーは別の誰かのイスの上のネットに結び付けられ、そのイスはまた別の誰かのイスの上のネットに結び付けられている。どのイスがどのイスと結びついているかは「くも」の中に隠れていて座ってみるまで分からない。
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